ロボットと会計

ロボティクス・会計など、普段から考えていることを形に残すためのブログ

ロボット会社のビジョンの話

ふと、ロボットに関する事業展開を行っている各社が、どういうVISIONを掲げているのか気になったので調べて見た。
ここでは、調べた会社のうち4社について、会社・ロボット・そしてVISIONを紹介したいと思う。

ヴイストン株式会社

ヴイストン株式会社とは

創業当時は、石黒浩教授の特許技術を製品化するための会社として設立された(ヴイ「ストン=石」)会社であった。
自社でR&Dを重ね、販売用のセンサー類やロボットについて多様なラインナップを揃える。
大ヒットした、ディアゴスティーニ・ジャパンが出版した「週刊ロビ」に付属するロボットRobiの開発を行った。 Robiは、ロボットクリエイター 高橋 智隆氏がデザインした愛らしいデザインが特徴で、根強いファンが多い。 動画は、ディアゴスティーニシンガポールで販売した際のPR動画。

www.youtube.com

Vision

「こころ」を持ったロボットを創る

より崇高な目標は人とロボットが共存する社会を実現することだとHP上で解説している。
創業当初は技術力メインの会社であったが、次第に「こころ」の重要性に気付いたとのこと。
会社の成長に合わせて、適切なVISIONを都度定めていくのだろうか。

AKA

AKAとは

既存事業として、MUSEとEDGEを展開している。 MUSEは、英語コミュニケーション用のDeep Learningシステム。
EDGEは複数の英語学習アプリと、各アプリのデータを統合するデータマイニング用システムからなる。
MUSEとEDGEの関係について、明確なドキュメントはなかったが、EDGEから取得したテキストデータと音声データをMUSEに利用しているのかな。
新規事業として、2015年にMUSEを搭載した英語学習用ロボットMUSIOを発表した。MUSIOは、2016年9月後半から出荷開始予定。

MISSION

To help better communication between all things including human beings.

人間に限定せず、ありとあらゆるもの同士のCommunicationを事業の対象としている。
これまでは英会話という人対学習用プログラムの対話に特化した事業展開を行っていたが、壮大な事業プランがあるのかな。

なお、Missionの下位概念として、VISIONを掲げている。 "You must be the change you want to see in the world." - by Mahatma Gandhi

株式会社オリィ研究所

オリィ研究所とは

遠隔コミュニケーションロボット「OriHime」および関連技術を用いた事業を営んでいる。OriHimeは、距離や身体的問題により"そこにいけない"人の為に開発された遠隔操作型ロボット。利用はレンタル形式。
OriHimeの製品コンセプトは 「ロボットと人ではなく、人と人をつなぐロボット」 要介護者に代表される身体的問題を抱える人の課題を解決しようとする強い意思を感じる。 www.youtube.com

Vision

「オリィ研究所は距離や身体的問題を克服し、 あいたい人に会え、 行きたいところに行ける 未来を実現します」

OriHimeのコンセプトを踏襲しつつ、1歩踏み込んだVisionを掲げている。事業ドメインを"ロボット"に限定しないようなVisionを掲げており、他の周辺技術(例えばVR)も視野に入れることも厭わなそう。

GROOVE X

GROOVE Xとは

Pepperの父こと、Pepperのプロジェクト開発責任者だった林要氏が、Softbank退社後に設立した会社。 2015年11月6日に設立登記。以降、新しいコンセプトのロボットの開発を行っており、2019年中に販売を行う目標とのこと。 Pepperと異なる商品コンセプトのロボットを開発すると各所で明言しており、どんなロボットが世間を驚かせるか楽しみだ。

Philosophy

NEW X, BESIDE YOU.
世界のどこにもない、心を満たすロボットを。 便利さや機能性ではなく、家族や伴侶として愛される存在になれるかどうか。 GROOVE Xが追求するのはあなたの感性の領域に訴えるロボットです。

これまでの家庭用ペットロボットの代表例は、犬型ロボット(代表的なものはSONYAIBOだが、他にも数社が販売している)だが、 GROOVE Xの開発するロボットは、それに取って代わる新しいロボットになるのか。